不妊症に対する鍼灸のQ&A
Q1. 何回もしくはどれぐらいの期間通うと妊娠するのですか?
この質問に関しては非常に答えにくく、「一概には言えない」というのが本当のところです。
鍼灸治療を1回受けると体中の体質がみるみるかわり妊娠した!ということを期待されているかたもいらっしゃるかもしれませんが、そういった事例はきわめてごくまれなケースです。おそらくほぼありえません。激痛や、膝が曲がらない、歩けない等の症状が即座に変化することは鍼灸を行っていると多々ありますが、お体の自律神経、ホルモンバランス、血行、基礎代謝その他諸々を変えていくには、週に1回~2回の通院で少なくとも1~2ヶ月ぐらいは必ずかかります。この期間に妊娠する方もいらっしゃらないわけではありませんが、ごくまれで実は体質が変わり始めてからが本当の勝負なのです。
まず、当院で治療開始から身体の状態を注意深く観察して行きます。そして、1人1人に合った生活習慣上の行ってもらうポイントも指導して行きます。その効果が現れ、早い方で妊娠される方が約3ヵ月後。その時点でようやく妊娠しやすい体質になってきます。妊娠のことをお考えなさるのはそのくらいからでいいと思います。ですから少なくとも3ヶ月~半年は見ておいて下さい。
不妊治療に関しては、厳しい言い方ですがちょっとやって駄目だったらやめようというお気持ちの方は、数回の治療費とお時間のご無駄になりますのでできれば、もう少しお考え下さい。しかしお電話でのご相談のみも受け付けていますのでいつでもお気軽にご連絡下さい。
早く妊娠して出産するということは望むべきことです。不妊のつらさは望みのかなわない辛さ、自己否定につながる辛さは大変だとお察しします。
どこかを治した、痛みを治したという整形外科、内科領域の治療とは異なり、体質という漠然とした見えない治療になりますが、今までのからだを見直し妊娠に備えるということは、その期間妊娠できないことがあったとしても、なにもしない状態よりもはるかに価値のある期間になるといえます。
治療開始から、体質改善は毎回行い、さらに患者様が気付かない様々な体の反応を取っていきますので、一回~二回目の治療で体が軽くなった、肩こり腰痛が取れた、目がすっきりした、生理痛がなくなった、お通じがよくなった、翌日から良く眠れた等様々なお体の変化はすぐに自覚して頂けると思います。。
さらに2ヶ月ほど治療をしていくと、はっきりと体質の変化が客観的に現れてきます。
基礎体温の二層性がはっきりとし、高温期の基礎体温が上昇し月経周期も整う傾向があります。筋腫の縮小など形態的変化もみられる場合もあります。
そのような意味では「次につなげていく治療」といえます。
Q2. 成功率は何パーセントですか?
西洋医学による不妊治療の成功率は通常19%~28%といわれています。
まず最初に、高度生殖医療(体外受精)の1回の治療と、体質を変える不妊鍼灸治療1回とでは内容が異なるということを区別すべきです。同じように並べると1回あたりの成功率は限りなく低いと思います。鍼灸治療は不妊体質を改善していく治療であり、魔法の力力でで精子と卵子を受精させたり、受精卵を着床させたりといった直接的なアプローチはできないからです。(予測の範囲を超えませんが)
しかし、お体に良い環境をつくり、着床しやすい体質にするサポートにはなります。体質が良くないと妊娠しにくいということが根本的な考え方です。そして、私が治療した方は、今までの高度生殖医療だけでは成果が出なかったという難しい状態の方が多いです。そのような方の体質を改善して、妊娠するようにしていくという事は1回だけの治療では少なくとも私にはほぼ不可能です。
鍼灸での不妊治療とは一回ずつ確実な変化を積み重ね、お身体の変化を起こさせていく治療です。ですから、あきらめない方がやはりちゃんと結果を伴っています。
絶対のお約束は出来かねますが、私どもがもてる全ての技術と知識をもって治療に当たらせて頂きます。
下記に記載してありますが、私自身が関わった治療では、48.8%の方が妊娠されています。
「前周期より今周期が、今周期よりも次の周期が」という坂道を登りながら妊娠を待つ。
そうすると結果的に、妊娠する確率がアップし治療一回あたりの妊娠率は低くなりますが、累積妊娠率は非常に高くなっていきます。
Q3. 人工授精や体外受精との併用は問題ありますか?
当院の見解では問題なく、むしろサポートになると思います。鍼灸専門治療に来られるかたの傾向として、現代医学のみでの治療では結果が出なかった方や現代医学での治療に疲れてしまった方が多い傾向あります。人工授精や体外受精は精子と卵子に対して直接的な治療となりますが、これは鍼灸治療には不可能なことです。どんなにがんばっても鍼灸で受精と着床をさせるということは狙ってできません。ですが当院では不妊症を「子供ができにくい体質である」というようにとらえ、全身の治療を行います。
着床して育てるということをするのは母体であり、それは大地です。鍼灸治療は大地を耕し水をやり日に当てるというようなことをイメージしていただくとわかりやすいと思います。ですからお体をよく手入れをして体質を改善し、高度生殖医療を行う事はむしろその成功率を高めることであるとも考えています。
Q4. 何歳まで治療は可能ですか?
年齢制限は設けてあろません。あきらめない方をサポート致します。しかし、やはりいくら鍼灸治療をして体質を改善するにも年齢は問題となります。妊娠率が低くなり、流産率も高くなります。自然の状態では難しくなるからですが、第二次大戦中の話を聞くとある程度の年齢の高さでも出産されています。
当院では子供が欲しいという気持ちを大事にしていきます。
Q5. 妊娠したときも(妊娠中も)治療はできますか?してもいいのですか?
大丈夫です。危険な治療は一切行いません。あくまで妊娠は途中経過であり、元気な子のご出産が第一ゴールだと思います。ですので、特にからだの変化を妊娠前から丹念に見ていますので、妊娠初期のはり灸は非常に繊細かつ、妊娠継続のサポートとなるような治療になります。また、安定期を迎えて出産までのお薬を飲めないような症状(簡単な風邪や頭痛、足のつり、腰痛、つわり、便秘・下痢など)は鍼灸治療で治療ができます。もちろん逆子の治療も行いますので出産まで総合的に治療ができます。安産目指してしっかりサポートさせていただきます。
多くの方が妊娠後も月に1~2回はお体の調子を整えにいらっしゃいます。
また、この期間治療をおこなうと、第2子もはやくできやすくなる傾向にあるようです。(産後の体力回復・痩身、お乳の出にも良い影響があります)