治療の現在
鍼灸治療は今現在、西洋医師が行う近代医学以外の新たな医療として世界中に広まりつつあります。なぜなら適切な治療を行えば、確実な効果を上げさらに薬や手術と違い何度受けても副作用どころか、自然治癒力を推し進める働きがあるからです。
しかし残念ながら多くの方が正しい情報をもつ機会がない為、一部の方以外はその多大なる恩恵を受けていないのが現状です。中国では中医師、韓国では韓医師として国民に支持され、国民健康保健医療として制限なく治療を受けることができます。またここヨーロッパ、イギリスでもその価値をチャールズ皇太子が認め、毎年莫大な資金を鍼灸医療の研究に当て、様々な臨床試験を行っています。
鍼灸医学は、我が国に渡来して以来明治時代の初期までの長い間、漢方薬と共に医学の主流として広く人々に活用されてきましたが、幕末のオランダ医学(西洋医学)の伝来によって次第に衰退を余儀なくされてきました。その後、明治政府の欧米化政策により1874年、日本の医学を西洋医学とする立法が制定され医学の主流を西洋医学に明け渡すこととなりました。何故このようになったのか、欧米化政策がひとつの理由ですが、その他として東洋医学は内因性の病気には、その特徴を生かし治療効果も医師として評価されてきましたが、外因性のもの(外傷)にたいしては効果が遅いことが挙げられます。特に、戦場などで受けた外傷に対しては、西洋医学の外科の方がはるかに役立ったことからも当時東洋医学が軽視されたとも云われています。
現在、世界中で行われている鍼灸人口の数とロビー活動の成果もあり中国式鍼灸が主流ですが、10数年前から日本式の痛みのない効果的な方法が大変注目され、外国から多くの方が日本に学びに来られます。
また、世界屈指のハーバード大学医学部の卒後研修先として、鍼灸治療を教えられている方は日本人の先生です。
日本は物質資源が少ない国ですが、先進技術で発展してきた国です。いわば職人気質の国です。鍼灸技術も脈々と先代、先々代の偉大な先人達が残した臨床経験の遺産をもとに、今現在、臨床現場の中で日々進化発展し続けています。近代文明が高度に発達したこの世界にあっても鍼灸専門院が多く存在しているのは、西洋医学では治らなかった、或いは満足できなかったが鍼灸治療で救われたという多くの患者様の支持があるからこそです。 鍼灸は西洋医学とは異なる病理感に根ざした治療です。病気の治療には効くという事実のみ価値があるのですから、ただ話を聞いたり持ち合わせた知識だけでお考えなられていても本当のことはわかりません。ぜひこの世界に誇る日本の伝統医療を一度受けてみてください。私たち鍼灸を専門とす治療家は、その期待に添えるよう日々学んでいます。